三ノ塔は丹沢山地南東部の神奈川県秦野市にある標高1204mの山です。
丹沢山地の塔ノ岳から南東に伸びる尾根にあります。
今回はヤビツ峠から岳ノ台→菩提峠→ニノ塔→三ノ塔を往復しました。
ヤビツ峠は神奈川県道70号秦野清川線沿いにあります。
ここは三ノ塔、塔ノ岳、岳ノ台、大山を登山する人がバスやマイカーで集まる場所となっています。また、三ノ塔と塔ノ岳の先には、鍋割山、丹沢山、蛭ヶ岳があるため、ここから長い登山を楽しむ人もいます。
今回は、ヤビツ峠から徒歩1分程度の岳ノ台登山口からスタートしました。最初はコンクリートの階段がありますが、すぐに土の上を歩くことになります。
スタートから10~15分程度で休憩できる場所に到着します。ベンチだけではなくテーブルや屋根もあります。それほど進まないところにあるため、ここで忘れ物がないかを再確認し、何かあればもう一度ヤビツ峠まで戻れる場所となっています。「ちょっとここで待ってて」と言えるくらいの距離となっているため、ここで荷物を再チェックしてみましょう。
休憩所の左側へ登山道が続いています。序盤から木陰の中を通過していくわけではありません。ヤビツ峠を使用するメリットは、山の途中までバスやマイカーで登っているため、スタートしてからすぐに周囲の眺めを楽しめる高さになっていることです。
向こう側に見えるのは大山です。丹沢の中でも登山以外の観光客がいちばん多く訪れる山になっているため、一度登ってみるのもありかもしれません。多くの人が集まる場所で時間を過ごすメリットは、誰かと共通の話題で『あ、あそこ私も行ったことあるの!』『あそこ、~だったよね!』『どうだった?』という会話が生まれることです。
登山は人が多く集まらない場所へ行くため、普段の生活に戻ると全員からの理解を受けることは困難な趣味になります。登山の魅力を感じない人とも共通の会話や価値観をアピールしていくためには、大山や高尾山へ登ってみるといいかもしれません。
最初にたどり着くポイントは『岳ノ台』です。
展望台があるため、そこから丹沢連峰を眺めることができます。
左が塔ノ岳側。右が大山側になります。
左側を見ると、これから登るニノ塔、三ノ塔、塔ノ岳が並んでいます。更に向こう側が蛭ヶ岳のエリアとなります。
岳ノ台から菩提峠までは1.2kmの距離となります。
しっかりとした稜線の上を歩いていくためそれほど転倒や転落の恐れはありません。眺めがよく、北側はヤビツ峠へ続く道路、南側は秦野を見渡すことができます。
菩提峠までの途中に大きな休憩広場があります。お昼休憩にこのような場所があると最高と言いたいのですが、頂上までの距離を考えるとここで長く休憩をとることはできません。ただ、眺めがすごくいい場所になっています。
この休憩広場からは菩提峠が見えます。今歩いてきた距離を入れずに登山した場合は菩提峠からのスタートをお勧めします。
駐車場はトイレが設置されていないことや、コンクリートではないため多数の人数で登山する場合に人気がありません。しかし、ヤビツ峠に比べ駐車場のスペースは広いため、ヤビツ峠が満車でもこちらで駐車できるかもしれません。また、塔ノ岳やその奥へチャレンジする場合に時間の短縮としていい場所となっています。
菩提峠の次はニノ塔を目指すことになります。
初めて菩提峠へ来る登山者はどこからスタートすればいいか分からなくなります。マイカーで登ってきた道路を15分程度も降りていくと登山道入口があります。
降りてもなかなか到着できないと不安になるため、マイカーで駐車場へ到着するまでにどこら辺に入り口があったかを見つけておくと安心して向かうことができます。
ここから30分程度で作業道路のような場所へ到着します。
道路を跨いで再び登山道に入ります。その入り口に案内表示があります。
見てのとおり、三ノ塔までは1.8kmに対して、塔ノ岳は5.8kmもあります。三倍以上の距離を歩かなくてはいけないため、塔ノ岳をチャレンジするためには登山レベルがどの程度必要なのかが分かってきます。
ここからは山の傾斜が少しきつくなってきます。しかし、しっかりと整備されているため滑り落ちるようなコースではありません。
木が少なくなってくると岩や石が増えてきます。崖の近くを歩くわけではないため、下に落ちる危険性はほとんどありませんが、石を踏むことでバランスが崩れやすくなるため下山時は注意が必要になります。
ニノ塔に近づくに連れ、少しずつ周囲の景色も低く見えてきます。背中側を振り返るたびに景色が見えるため、登山の初心者が達成感を味わいやすいコースとなっています。
菩提峠からニノ塔まではそれほど時間はかかりません。ただ、一気に標高を上げていくため体力が消耗し、塔ノ岳を目指す登山者にとっては『ちょっときついかも…。』と思わせるような時間帯になります。
このニノ塔では何か綺麗な景色が待っているわけではありませんが、秦野市の古くから伝わる山名由来の歴史があります。秦野で丹沢連峰から三つの光が見えていることを広めた村人たちがいました。毎晩のように見えた光を神燈として1つ目の光る場所へ加羅古神社を建てました。二つ目の光る場所を『二ノ塔』とし、三つ目に光る場所を『三ノ塔』として伝えられています。
この日は途中から天候が悪くなり霧が発生しましたが、雨は降ってきていなかったため三ノ塔まで登ることにしました。
ニノ塔と三ノ塔の中間地点です。風が強く一気に霧が押し寄せてきました。
風が強い分、すぐに霧も通り過ぎる場所のようです。
ニノ塔から三ノ塔までは、稜線を歩くように登り降りを繰り返して少しずつ標高を上げていきます。
三ノ塔に到着です。ここはトイレと避難小屋が設置されています。
トイレは新しいため女性の登山者にも優しい山頂となっています。2012年に富士見山荘がここで火災を起こし、全焼してしまいましたが、山頂の避難小屋は休憩小屋として残っています。
避難小屋は靴を脱いで休憩できる場所ではありません。隙間風が入る場所もあるため、一晩過ごすのは難しい場所と考えられます。
霧がかかっているため眺めをうまく案内することはできませんが、塔ノ岳へ登る自信がないひとでも十分な景色を堪能できる場所です。
三ノ塔は丹沢連峰南東部の標高1204mの山になります。秦野盆地や塔ノ岳、鍋割山、大山を見るのにいい場所となっています。Instagramが流行しているため、ここまでなら登山未経験者でも頑張って登れるかもしれません。
避難小屋の向こう側には塔ノ岳に続く道があります。ここからは4.1kmになるため、菩提峠からここまでの道のりを2倍以上も歩かなくてはいけません。ここで12:00を越えていた場合、塔ノ岳に何時に到着するか、そして駐車場へ何時に戻れるのか、それを考えて奥にある登山を計画してみましょう。
ヤビツ峠の近くには展望台があります。駐車場で車の中から景色を眺めることができるため、自分たちだけの空間で休憩をとってから帰ることができます。
仕事や勉強、部活をしていても悔しいことはたくさんありますが、登山には頂上に到達するという達成感があります。自分に自信を無くしかけた時、何か大きなことをすぐに達成できる味わいは登山にしかありません。日帰り登山・日帰りハイキングでは、小さな目標から達成してみたい方や自信をもっとつけてみたい方をサポートしていきます。
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